COLUMN

ダイエットに“運動”や“食事制限”は本当に必要?「見直すべきポイント」を管理栄養士が解説

人々の健康意識が高まる中、“ダイエット”といえば、運動や食事制限を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?

より美しくなるため、ハツラツとした日々を過ごすためにボディメイクをすることは良いことですが、目標がないままにやみくもに筋トレをしたり、ご飯の量を減らすだけでは思うような減量に繋がらない場合も。

また、私たちの身体は日々口にしている食べ物によって作られています。行き過ぎたカロリーコントロールは管理栄養士である筆者としても、おすすめできません。

今回は、ダイエットを始めようと思っている方向けに、自分の運動量や食事内容を客観的に見直す方法をご紹介します。

1日の活動と食事内容を書き出そう!

画像:Daniele Mezzadri/Shutterstock

見直し方は様々ですが、私が栄養相談でお客様の食事を見させてもらうときには、朝から晩までの食事時間と食事内容、活動状況などをお聞きし、紙に書き出していきます。

書き出した際のイメージ例は以下の通りです。

【活動】
出勤時:イスに座ったまま仕事・移動で1時間(電車・徒歩15分)/女性

【食事】
・起床 7:00
・朝食 7:30 食パン6枚切り1枚、ヨーグルト
・昼食 12:00 生姜焼き定食(味噌汁・ごはん中盛り・小鉢/ひじきの煮物)
・夕食 19:00 おにぎり2個(鮭、こんぶ)、カット野菜(ドレッシングあり)、ハンバーグ(大根おろし)
・間食 15:00 ショートケーキ

摂取するカロリーと出ていくエネルギーとの比較をしよう

画像:Maridav/Shutterstock

次に、書き出した1日の食事から得た“摂取カロリー”と、活動により失われる“消費エネルギー”を比べてみましょう!

1日の食事から得た摂取カロリーは、食品の栄養成分表示を確認して合算するのがおすすめです。また、メモを取り忘れた場合や細かく調べたい場合は、文部化科学省の食品成分データベース(※1)を活用するのもいいでしょう。

1日の消費エネルギーは、基礎代謝量に1日の活動レベルをかけた値です。平均的な基礎代謝量は厚生労働省のデータ(※2)によると、以下の通りです。

  • 18~69歳男性の平均基礎代謝量 : 1,480 kcal
  • 18~69歳女性の平均基礎代謝量 : 1,126  kcal

この消費エネルギーよりも食べる量が上回ってしまうと、余剰分は脂肪として身体に蓄積され、太ってしまうというわけです。

では、実際に基礎代謝量に活動レベルをかけて消費エネルギーを計算してみましょう。

(1)生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合 基礎代謝量に1.50 (活動レベル)をかける

【消費エネルギー】 男性 2,220 kcal      女性 1,689 kcal

(2)座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合 基礎代謝量に 1.75 (活動レベル)をかける

【消費エネルギー】 男性 2,590 kcal      女性 1,970 kcal

(3)移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合 基礎代謝量に 2.0 (活動レベル)をかける

【消費エネルギー】 男性 2,960 kcal      女性 2,252 kcal

上記のイメージ例で書き出した1日の摂取エネルギーは 、2,204 kcalで、活動レベルは(1)の女性に該当するので、消費エネルギーは1,689 kcalです。その2つの数値を差し引きすると、+515 kcalという結果に。

基礎代謝量はあくまでも目安であり、姿勢や体温によって変動すると言われています。なので、姿勢不良や体温の低下などにより、なかなか計算通りにはいかないものです。ただ、誤差が生じたとしても+500kcalも余剰摂取する日が続けば、体重は増加をたどる一方でしょう。

このようにカロリー収支の現状を理解してから、食事と活動の両面からダイエットの計画を立てると、適切な減量を行うことができます。また、逆に摂取エネルギーが足りていないことが分かれば、食事量を増やした上での身体作りに方向転換することもできます。

具体的に改善できることは?

画像:Maridav/Shutterstock

イメージ例の女性の場合は、以下のような見直しをおすすめします。

(1)間食のショートケーキをバナナにチェンジ

高カロリーなスイーツを、食物繊維やカリウム・ビタミンなど、ダイエット中の身体に嬉しい栄養素を摂れるバナナに変えてみましょう。おやつを摂りつつ、摂取カロリーを抑えることができます。

(2)エレベーターを階段にチェンジ

日常生活の行動内容を変えることによって、活動量を増やし、消費エネルギーを増やすこともおすすめです。つい使ってしまうエレベーターをやめて、階段を使って昇り降りしてみるとよいでしょう。

【関連記事】ダイエット中もOKな“おやつ”って?管理栄養士おすすめ「コンビニ食品」8選【保存版】

 

以上、管理栄養士が解説する自分の運動量や食事内容を客観的に見直す方法でした。

まずは、ご自身の基礎代謝量を知り、それに見合った食事を摂取するところから始めてみることがボディメイク成功への近道だと筆者は考えます。ぜひ、参考にしてみてくださいね。

【画像・参照】
※1 食品成分データベース
※2 日本人の食事摂取基準 |厚生労働省
※Vectorium、Daniele Mezzadri、Maridav/Shutterstock

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

\ 自分を信じて”理想のカラダへ” /

~ 【部位】で選ぶ ~

#全身 #上半身 #下半身 #二の腕 #お腹 #背中 #お尻 # # # #手首 #足首 # # #腹筋 #くびれ

~ 【目的】で選ぶ ~

#ボディメイク #シェイプアップ #ダイエット #筋トレ #パフォーマンス向上 #美ボディ #テレワーク疲れ #肩こり #腰痛 #快眠