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健康診断の結果にギクッとしたら…!30代から始める「メタボ対策の運動法」

皆さんは「メタボ」(メタボリックシンドローム)という言葉を聞いてまだまだ大丈夫、と思うでしょうか?

一般的に企業や自治体が行うメタボ健診や保健指導は、40代からが対象であることが多いようです。ただ、現在は30代でもメタボの兆候が見られる場合もあることから、健診を30代からでも推奨している企業があるようですね。健康診断の結果にギクッ……と感じたときはすでにメタボの入口なのかもしれません。

体型維持のために「メタボ腹」は避けて通りたいものですが、やみくもにお腹だけを鍛えてもメタボ腹の解消にはすぐには繋がらないことも。

今回は筆者が提案する「30代から始めるメタボ解消運動法」をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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メタボの何が危険?その基準とは

画像:PanuShot/Shutterstock

「メタボになると危険だ!」とはよく言いますが、いったいメタボの何が危険なのでしょうか。

厚生労働省の『e-ヘルスネット』(※)によると、メタボリックシンドロームは以下のように定義されています。

メタボリックシンドロームとは、内臓肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさることにより、心臓病や脳卒中などになりやすい病態を指します。

つまりメタボはそれ自体が何かの病名ではなく、複数の危険因子が組み合わさった状態のことを指すと筆者は理解しています。例えば、高血圧は血管への負担が高くなったり、高血糖は血管への刺激を増加させたり、脂質異常症(高脂血症)は血液を血管中に流れにくくさせてしまったり……と、それぞれのリスクが動脈硬化や心筋梗塞の原因になりうるというわけですね。

また、これらの因子が体にあるとき、目に見えて現れやすいのがポコッとしたお腹。そのため、「メタボ腹」などと言われることが多いのです。逆に言えば、単に太っているだけではメタボとは呼ばないこともあります。

画像:voronaman/Shutterstock

このメタボ腹を解消するためにはどうしたらいいのでしょうか。お腹周りをすっきりさせたいなら、腹筋運動で引き締めるというのが正攻法という気がしますよね。しかし、メタボを解決するためには、腹筋だけでは不十分だと筆者は考えます。

その理由は明確。メタボの解消には「部分運動」ではなく「全身運動」が必要だからです。

一見、お腹に効果テキメンそうな腹筋運動でも、脂肪を減らすとなるとその運動量はイマイチ物足りないものとなってしまいます。

また、筋トレをやめてしまう理由のひとつとして「やってみたけど効果が出ない」という声をよく耳にします。上記のように、結果に繋がらない努力をしてしまうこともモチベーションが低下する原因のひとつかもしれませんね。

脱・メタボのために取り組むべきなのは「全身運動」

画像:Andrey Burmakin/Shutterstock

筆者がメタボ解消のためにおすすめしたいのは「全身運動」です。

全身運動とはその名の通り全身を使った運動のこと。当然ながら腹筋トレーニングのような部分的な運動より多くのエネルギーを消費します。

運動を行うときは筋肉を活発に動かす為、一時的に体の血圧が上がります。上がった血圧は今度はそれを下げるための指令ホルモンが働きますが、有酸素運動を続けることでそう言ったことが繰り返し行われ、血圧上昇が緩やかになり高血圧症の改善に繋がっていくことが考えられます。

また、人間が体を動かすためには酸素の他に「糖」や「脂肪」も必要とされていますから、全身運動によって多くのエネルギーを消費することで、高血糖や脂質代謝異常の改善も期待できるでしょう。

全身運動の多くは「無酸素運動」と呼ばれる筋トレよりも、長時間運動を持続させる「有酸素運動」であることがほとんど。例えば身近に取り組みやすい物の中ではスイミングや縄跳び、ウォーキングなどがこれにあたります。

筆者おすすめ「HIITトレーニング」

そのなかでも筆者が特におすすめしたいのが「HIITトレーニング」です。

HIITとは「High Intensity Interval Training」の略で高強度インターバルトレーニングと訳されます。フィットネスの本場アメリカでも長きにわたってフィットネストレンドとなっている人気のプログラムです。

関連記事:「HIIT」の“ダイエット効果”は?メリット&注意点、おすすめ種目3選

短時間の高強度トレーニングと適度な休息を繰り返し行うことで、運動中はもちろん、運動後にも脂肪が燃焼し続ける(=アフターバーン)効果があると言われています。まとまった運動時間が取れない方も、このHIITトレーニングを集中的に行えばOK。お仕事や日常生活の中でも、少しの時間で効率的に脂肪を燃焼させながら過ごすことができます。

ポイント

  • 強度が高いため、ストレッチを入念に行う
  • 最大心拍数(220-年齢)の80〜90%の心拍数になる強度の運動を行う
  • 20秒から60秒の運動を行う
  • 運動時間の半分の時間の休息を取る
  • 10分程度繰り返し行う

このように短時間で行えるので、メタボ解消を狙いたいけど運動が続かない方にも取り組みやすくなっています。

燃焼を底上げ!大筋群トレーニングもやってみよう

画像:August_0802/Shutterstock

脂肪を効率よく燃焼させるためには運動内容が大事だとお伝えしてきましたが他にも、体の代謝を上げることが重要です。

また、代謝を上げるためには体に筋肉の蓄えが必要。筋肉が体に多くついている方が1回あたりの動作に多くのエネルギーが必要になります。そのため、多くの糖や脂肪が使われるのです。

そんな筋肉にはパーツによって大・小のサイズが異なります。大きな筋肉のトレーニングを優先的に行って代謝アップを目指しましょう。

大きな筋肉の代表的な部位は「胸」「背中」「脚」などが挙げられます。

  • 胸・・・腕立て伏せ、チューブトレーニング、チェストプレス(マシン)など
  • 背中・・・背筋、ロウイング、ラットプルダウン(マシン)など
  • 脚・・・スクワット、レッグランジ、レッグプレス(マシン)など

自宅で器具を使わずにフロアエクササイズ行う場合は、15~20回×3~5セットを目安に。ジムでトレーニングマシンは使える場合は10回×3~5セットを目安にしてみると良いでしょう。

HIITトレーニングでの燃焼効果を、より引き立ててくれること間違いナシです。

関連記事:ハードは運動ないらない!1日10回で“ペタンコお腹”を目指す「腹筋ワークアウト」

いかがでしたか? 自分にあったメタボ解消トレーニング法は見つかったでしょうか?

もし今、皆さんがメタボ腹に悩まされていたとしても、それは時間を経て体に付いてしまったもの。生活の中に全身運動を取り入れることができれば、いつかきっとメタボを卒業できるはずです。解消を頑張るのもひとつですが、これを機に「食べたら動く」の習慣をつけてみるのも良いかもしれませんね!

【画像・参考】
メタボリックシンドローム(メタボ)とは? – 厚生労働省「e-ヘルスネット」
※ buritora、PanuShot、Andrey Burmakin、August_0802/Shutterstock

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

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