INTERVIEW

子どもの“やる気UP”の秘訣は?今こそ向き合いたい「ジュニア世代との上手な関わり方」

スタートダッシュを継続させること、一度下がってしまったモチベーションを改めて上げることは大人でも簡単ではありません。お子さんのことに関しては、なおさら頭を悩ませるのではないでしょうか。

そこで今回は、オンライントレーニングサービス『weltag』でもメンタルコーチとして活動している小河一湖さんが、インタビューに応じてくださいました。

習い事や部活動を頑張っているお子さんとの関係に、迷いが生じている方は必見の内容です。また、大人同士の信頼関係構築にも応用できるお話なので、ぜひ参考にしてください。

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小河 一湖(おがわかずこ)プロフィール

画像:小河一湖

育成年代の選手を中心に、サポートを行っているメンタルコーチ。
試合で最高のパフォーマンスを発揮できるよう、目標設定や感情コントロール法の指導をマンツーマンで実施。また、力を発揮できるチーム作りのサポートも行う。
小学生男児2人を育てる母でもある。
【SNS】Instagram:@athlete_mental_nolimit

小河さんがメンタルコーチという職業に注目した理由

画像:小河 一湖

――小河さんは、普段どのような活動・お仕事を行なっているんですか?

ジュニア世代のメンタルトレーニングが主な仕事内容です。今は高校と小学校のバスケチームに入ってサポートをする活動と、選手と個人的に契約してサポートをする2パターンで展開しています。

また、『weltag』では一対一のオンラインセッションを通して、メンタル面での課題を引き出しています。その課題について一緒に考えて、アドバイスを伝えるのが私の役割ですね。

バスケチームをサポートする場合は、チームに帯同して現地に行くこともありますが、オンラインで支援を行うことの魅力も感じています。お互いに時間を作りやすく、リラックスできる場所で会話ができるというメリットもあり、すごく便利ですね。

――メンタルコーチになろうと思った動機や、心の健康分野に興味を持たれたきっかけを教えてください。

もともと、「心」という分野に興味を持っていました。例えば、心理学の本を個人的に読んだりもしていて……。そんな私のターニングポイントは、息子が発達障害を持っていることが分かったことでした。それで、今までしていた仕事を辞め、家でもできる仕事はないかと探し始めたんです。

その当時、息子はバスケットボールをやっていて、試合を見に行くこともありました。選手の動きを眺めている間に、スポーツにおけるメンタルの重要性に気づいたんです。

例えば、試合が接戦のとき。練習時に見せていた選手の動きではなく、「ミスしてはいけない」というプレッシャーを感じていることが手に取るように分かる瞬間があったんです。他にも、「プライベートでの心理的問題がプレイに影響することもあるはずだ」とも思って……。でも、そういったメンタル面の悩みは、ライバルでもあるチームメイトや指導者には相談しにくいんですよね。

それで一緒に試合を見ていた方と、「メンタル面をサポートをする仕事ってあるのかなあ?」などと話しているうちに、「これを仕事にできたらいいな」と思い始めました。

そんな閃きや思いつきに近い感じの動機だったんですけど、それからメンタルトレーニングの勉強ができるスクールを探し、資格を取ってという流れで今に至ります。

――小河さんの元には、どのような相談が寄せられているのでしょうか?

選手からの悩みはもちろんのこと、指導者や親御さんたちのお悩み相談を受けることもあります。

選手から

  • ミスをしたとき、落ち込んだ気持ちを引きずってしまう。
  • 緊張して身体がうまく動かない。
  • コーチや指導者の評価が気になる。

指導者から

  • 選手の長所をどうやって引き出せば良いのか。
  • 大人の支えがありながらも、最終的には選手に主体的に動いてほしい。そのための方法は?

保護者から

  • 子どもとどう関わったら、やる気を引き出せるのか。
  • 支えたいけど、自主性も尊重したい。適切な距離感は?

――指導者や保護者の方々はお子さんの「主体性」や「自主性」に着目しているようですね。それらを引き出すためのポイントはありますか?

子どもにとって「承認」されることはとても大切だと思っています。

例えば、子どもがチャレンジしたこと、達成したことなど、些細なことでも気づいて認めてあげましょう。最初は「褒められたい」という理由で、子どもは行動を起こすと思います。それでも続けていくと、その行動の先にあるメリットや喜びに気づき、「さらなる結果を生むためにはどうすればいいのかな」と考え始めるはずです。

その試行錯誤が楽しくなり、主体性が生まれていくというのが一番理想的な流れですね。これに近づけるために、まずは「承認」を意識してください。

モチベーションの先にあるもの

画像:小河一湖

――「そもそも」な質問で申し訳ないのですが、「モチベーション」とはいったいなんなのでしょうか?

一言でいえばモチベーションとは「行動する理由」だと言われています。

さらに、モチベーションは大きく分けて内発的なものと外発的なものに分類することができます。前者は「上手くなりたい」とか「楽しい」といった自分の中から湧き出てくるようなモチベーションで、後者は「褒められたい」とか「ご褒美が欲しい」といった外からの動機づけです。

こういった様々な動機によって、人間は動いています。

――モチベーションが高い人には漠然とポジティブな方が印象を受ける気がします。やはり、モチベーションが高いほうがいいのでしょうか?

明確な目標があるならば、モチベーションが高いほうがその目標を達成できる可能性は上がるので◎だと思います。

ただ、誰しもが明確な目標がないといけないわけではありません。なので「何事に対してもモチベーションが高ければいい」とは言い切れません。

例えば、「毎日を楽しく生きることができればいい」という考え方の元で生きている人は、もの凄く高いモチベーションを保ちながら生活をしてはいないと思います。ただ、そういう方々も自分の意思に従い、幸福に生きているわけです。そういったことも踏まえると、すべてにおいて高い行動理由を持つ必要はないんじゃないかなと。

そもそも、常にモチベーション100%では疲れてしまいますし、どうしてもやる気が出ないときもあると思うんです。そんなとき、モチベーションを上げる方法を知っていたら楽になることもあります。いっそのこと難しいことは考えずに、やると決めたことをやり続けるという方向に振り切るのもアリですしね。

――なるほどです。迷ったときは小河さんに相談して、ひとりひとりに合ったアドバイスをいただくのが良さそうですね!

――メンタルコーチとしてサポートを行う上で、クライアントが大人である場合とお子さんである場合とでは、対応方法や意識を変えている部分はありますか?

そこまで大きく変えていることはありません。ただ大人の場合は「自由に話してもいい」と伝えると自由に話してくれることが多いんですが、子どもの場合は緊張してしまうことが多いんです。

無意識のうちに正解を探すあまり、本音が隠れてしまうこともあります。なので、子どもたちの発言一つ一つを、承認をしてあげるように意識していますね。誰でも、自分が承認されていることを実感すると、リラックスして話しやすくなると思うので。

画像:小河一湖

――小河さんでも、子育てにおける失敗談はお持ちなのでしょうか? 息子さんとどのように関わってきたのか気になります。

もちろん、失敗はありますよ。というか、失敗ばかりでした(笑)。親としての感情や将来の心配が乗ってしまうと、悪い方向に向かってしまうんですよね。メンタルコーチとしての経験を積んだ今では、冷静になろうと心がけていますが……。

具体的には、「自分の価値観を押し付けてしまっているな」と感じた過去のエピソードがあります。

私は「一生懸命しないことは悪いこと」という価値観を持っていて、それをバスケや習い事をしている子どもに押し付けてしまっていたんです。子どもが習い事に対して集中していなかったり、ただ楽しんでいるだけだと、それが悪いことのように感じてしまっていたんですね。それで子どもに「なんで一生懸命やらないの?」と問い詰めてしまって……。

このケースに関しては、まず「どういった部分が楽しいのか」を聞いて承認し、「逆になにが苦手なのか」を引き出せると良かったですね。その上で「どうなりたいのか」を一緒に考えて、応援してあげることが理想的だったと思います。

無意識のうちに自分の価値観で話を進めてしまうことって、誰にでもあると思うんです。だからこそ、私も気をつけなくてはと感じています。

――小河さん自身、上記のポイントを心がけるようになった前後でどのような変化がありましたか?

私の息子は、典型的な「褒められて伸びるタイプ」だったので、意識的に承認をしたり、具体的な言葉で褒めてあげたりするとやる気に繋がるようになりました。息子がそういうタイプの人間だということに、もう少し早く気づいてあげれば良かったと思っています。

自分はスポーツ競技に関しては、まったくの素人と言っても過言ではありません。そのため、私はとにかく承認をしてあげて、技術的なことは指導者の方にお任せという感じでした。そんなサポート体制の中で、息子が主体的になにかをするシーンを見たときは、言葉にできない感動を覚えましたね。

選手の親御さんの多くが、私と同じ素人の立場だと思います。そういった方でも、ちょっとした意識次第でお子様の成長を促すことはできるので、安心してもらいたいです。

――今回はお子さんとの関わり方を中心に伺いましたが、大人同士との関係の中でも活かせる部分はありますか?

承認することは、子どもだけでなく大人にも有効なんですよ。

人間という生き物は、ネガティブなことや悪い面の方を見てしまいがちなんです。だからこそ、お互いに承認し合うことを意識できるといいですね。互いのいい面に目を向けて、信頼関係を深めていくことで、円滑な人間関係ができていくと思います。

誰だって自分が認められている場所にいるほうが、楽な気持ちになれますからね。その信頼関係という前提が整うことで、仕事やお付き合いがよりスムーズに進むはずです。

ただ、いきなり上司や同僚の方に対して、力を発揮するのは難しいと思います。まずはプライベートシーンで、身近な人間を承認してみてほしいですね。すると、強く意識しなくても、周りの方のグッドな面を肯定できるようになりますよ。

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以上、メンタルコーチ・小河一湖さんのインタビューでした。確かに、誰かに承認してもらえることは、年齢を問わず嬉しいことですよね。信頼関係を構築した先で見えてくる、目標ややりがいもあるはずです!

小河さんがメンタルトレーニングをされている、オンライントレーニングサービス『weltag』では、子供から大人までマンツーマンでお悩みに寄り添います。興味のある方はぜひ活用されてみてください。(文・取材/はぎわらひかる、取材協力/weltag)

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【画像・参考】
※小河一湖
※Mills/PIXTA(ピクスタ)

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

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